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StarDust ~後編~

StarDust ~後編~

岬くんは辛いとか言わないけど、サッカーして走り回って、
やっぱりちょっと疲れたみたいな顔をしていた。
そんなわけで、河川敷のベンチに腰かける私たち。
というより無理やり座らせたって方があってるかも。
ベンチを見つけた私。
わたしが気を使ってるのがわかったらしく、
「だいじょうぶだよ」いう岬くんに、
「いいから座る」
ときつい口調で言っってしまった私に、
「心配してくれてありがと」
と優しい声色で言ってくれた。




「あづみちゃん。今日はありがと。
 でもあづみちゃんがプラネタリウムに誘ってくるなんてね」
 
「だって岬くん星好きでしょ?それに・・・。  
 星って不思議だなって。何千何万光年離れていて・・・。
 私たちが見てる光っていうのは、そんな前の光で・・・。
 星の光は何千年前、何万年前の地球を見てるんだなぁって」

「あづみちゃん、それって」

「うん。岬くんからの受け売りだね。
 フランスにいたころ岬くんが話してくれたんだよね」

もう4年も前になるんだね。
セーヌ川のほとりで二人で星を見た時に話してくれたこと。

「星の光ってすごいよね。 何千年何万年かかって地球に届くんだもん。
 今見てる星はもしかしたらもう滅んでるかもしれないんだよね。
 光年という星の光の長さに比べたらさ、人の一生なんて些細なことだよね」
 

そう岬くんが言ってたから・・・。


「岬くんが日本に帰っちゃって・・・。
 でもね、会えない時間はほんの一瞬のこと。星のまたたきに比べれば。
 そう思って過ごしてきたの」
「そうだったんだ」
「うん。だからプラネタリウムにしてみました」


「ねえ、あづみちゃん、今度星見に行こうか?」
「え、星見に?・・・」
「都会だと光にかき消されて見えない星たくさんあるでしょ
 今日のプラネタリウムじゃないけど、満天の星空見に行こうよ」
「えっ、うん」
嬉しくて涙出そう。
「岬くんはいろいろなところ行ってるから、
 星がきれいに見える場所知ってそう。お勧めの場所ってあるの?」

「お勧めの場所とはちょっと違うけど、
 一番すごいと思ったのは、フェリーから見た星空。ほんと綺麗だった。
 海の上で、明かりが一つも見えない。真の暗闇。
 そこに星だけが輝いていて、すごく綺麗だった。
 さっき見たプラネタリウムの光景が、そのまま自然の中で見られるんだよ。
 今度一緒にフェリーでどっか行こうか?」

「うん。それすごそうね。見てみたいかも」

「あづみちゃんはどこか行きたいとことかある?」
「私ね、一緒に行くならオーストラリア行きたいな。
 南半球でしか見られない星空もあるでしょ?
 南十字星とか・・・。暗黒星雲とか・・・。
 新婚旅行はオーストラリアって決めてるの」
「新婚旅行か・・・。」
「あっ・・・」
わあ、私ったらなに口走ってんだろ?
「ごめん。忘れて」
きっと私真っ赤な顔になってるなぁ。
「ねえ、あづみちゃん。それフライングだよ」
「岬くん・・・」
「まいったなぁ。先に言われちゃった。」
「え?」
「何年か先でもいい?いつか、必ず一緒に行こうね。約束だよ」
嬉しくて言葉が出ない。
「うん」
頷くのが精一杯だった。
いつの間にかあたりは暗くなり、夜空には星が輝いていた。

人間はみんな星屑なのかもしれない。
ちょっとしたことでみんな輝けるんだよね。
今の岬くんの言葉で、私の心の中きらきらしてるもの。
ずっとずっとこのままでいたい。





あとがき


久々の岬くんとあづみちゃんです。
勝ち気なあづみちゃんの予定が・・・。

「ほんの些細なこと
光年という名の途方もない尺度の前では
人の一生など刹那の幻にすぎないのかもしれない」
SOUND HORIZONのStarDust」という歌のこのセリフを聞いて浮かびました。
http://www.youtube.com/watch?v=T-hW-qGIOKE&feature=related
でも、歌のイメージはこんなではありません^^;
人間の負の感情の歌というか、ダークです。

ちなみにフェリーから見た星空は、ほんとに自然のプラネタリウムでした。
正直言ってその闇の中に自分が吸い込まれてしまうのでは・・・。
そんな気すらしました。

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